パームホルツとは
株式会社パームホルツは、強度がなく建材としての利用価値がないために未利用資源として扱われていたオイルパームの樹幹(Oil Palm Trunk = OPT)を高付加価値の木質系製品に生まれ変わらせる新しい技術や特許を持っている会社です。
その技術は元々、日本に戦後多く植林され、伐採後の利活用が問題となっていたスギの強度を高めるために開発された圧密化技術です。
強度の問題でフローリングには利用できなかったスギを、圧縮することにより耐摩耗性強度を高めることでフローリングに利用を可能にした、当社の前身企業マイウッド・ツー(株)が研究開発を行い特許を取得した技術です。
local_libraryオイルパームとは?
オイルパームとは、マレーシア・インドネシア・タイ・コロンビアなどに国策として多量に植林された椰子(ヤシ)の木の一種で、パーム油が搾油できる植物として有名です。オイルパームは、実・シェルは食用油等々に利活用されていますが、樹幹自体は使い道がありませんでした。オイルパームは25〜30年経過すると、油の収穫量が減少するため、伐採し、植林し直されています。未利用資源であるOPTは土に埋められ、それが今、土壌汚染になると問題となっております。
オイルパームは、果実は利活用されています。実の白い部分(果肉)は化粧品や食用油の中でも高級油として扱われています。果実から得られる油は食用油としてスーパーなどに陳列されています。実の黒い部分はバイオエタノールとして活用されています。果実を採った後の繊維質の空果房は紙製の緩衝材として利用されています。
一方で樹幹は、強度が弱く伐採後放置しておくと、デンプン・糖分を多く含んでいるために腐朽の進行が早く、活用方法が見つからないまま、やむをえず土に埋めるなどの処分をするしかありませんでした。その土に埋める行為が雑菌の繁殖やメタンガスの発生により、土壌汚染になり環境に大きな影響を及ぼし、問題となっているのが現状です。
そこで、私たちは、そうした未利用資源によって自然環境が悪化することを防ぐためと、OPTを資源としての活用方法の研究をはじめました。
研究をはじめるにあたり、我々はパームホルツの前身の政府機関の出資による研究会社「マイウッド株式会社」でスギの圧密化技術研究を行なっていた専門家や共同開発事業者等を集結し、TEAMパームホルツを結成しました。
年間の長期間に及ぶ研究の結果、OPTに関する多くの特許とノウハウを取得し、OPTの圧密化技術を確立いたしました。
TEAMパームホルツとは、前身企業のマイウッド(株)、マイウッド・ツー(株)を含めてパームホルツと共同開発や技術指導をしていただいている方々です。
私たちの研究の成果により、OPTは加工をすることで未利用資源から価値ある資源へ生まれ変わることができました。しかし、それだけではありません。 年間の長年の研究の中で、私たちはOPTの組織の分離分別処理で、新たに、プラスチックの充填材、家畜の飼料などの利活用の研究も行いました。
木質系製品は、建材や家具、エクステリア製品の材料に利用できます。自己接着だけの機能では屋外使用に対応できるほどの接着強度にはならないのですが、天然由来物から生成した薬剤を添加することで、屋外使用品にも十分に耐えうるエクステリア用の木質系製品を開発しました。
維管束は、OPTの内部組織の一部で、水分や栄養素の運搬を行っていた組織です。これをポリプロピレンと混ぜることで、強度が増すばかりか脱プラスチックを推進することができ、少しでもプラスチックの使用量を減らすことで、海洋プラスチックなどの問題の解決に貢献できることが期待されます。
ポリプロピレンに維管束を混ぜる実験を行った結果、ポリプロピレン100%よりも曲げ強度が16%、引張弾性率が1.5倍に増すこと、荷重たわみ温度が17度上がることもわかり、プラスチック充填剤として、利活用への期待が一層高まりました。
この試験成績表descriptionもご覧ください。
柔組織は、植物体の茎や根など、植物の最も多くを占めている部位のことです。これは、家畜の餌として利用することができます。
にわとりで実験した結果、通常の餌を与えたニワトリと柔組織を50%配合した餌を与えたニワトリとで、肉質に変化がないことが「愛知県食品工業技術センター」で証明されました。ニワトリの餌として活用することで、家畜業のコスト削減が期待できます。他にも、キノコの栽培に利用する菌床にも利用できることがわかっています。
オイルパームの樹幹(Oil Palm Trunk = OPT)で、石油化学素材を使用しない「人と地球環境に優しい木質系製品」をつくることが、株式会社パームホルツの技術でできます。
これまで、学校、市役所、体育館・図書館などの床やテーブル・旅館の内装・日本庭園の池の橋・ベンチの板など屋内外問わず施工されており、安心・安全な製品であることを実証することができました。
そこで、OPTの利活用をビジネスとして展開していくために、OPTの安定的な供給ルートの確保、OPT木質系製品の量産技術支援、OPTを使ったものづくりの研究開発、OPTを使用した製品の販売を目的としてパーム油の生産が盛んであり、そして、OPTの利活用に悩んでいるマレーシアで事業会社を設立(2025年度予定)します。
そこで、事業会社と共にOPT事業に取り組むパートナー企業様を募集いたします。
未利用資源のOPTの利活用に興味のあり、事業会社と共にOPT事業に取り組みたいと考えている企業様、投資家の皆様、お問い合わせフォームよりお問い合わせください。
この事業でOPTを利活用できるようにするためには、大量のOPTをいつも安定的に供給できる仕組みが必要です。 そこで、未利用資源であるOPTの利活用に興味があり、木材加工会社と提携していただけるオイルパーム農園を募集しております。
OPTは、デンプン・糖分を多く含んでいることから、伐採してから24時間以内に乾燥工程に入らなければOPTの腐朽が進み、資源としての価値がなくなってしまう問題があります。 そこで、オイルパーム農園と提携可能な合板メーカーを募集しております。 「高付加価値の木質系製品加工技術とものづくりに必要なシステムづくり」については私たちが伝承します。
OPTのビジネス化に向けての活動やさらなる利活用の研究開発には、まだまだ資金が必要です。
そこで、OPTの利活用や環境保全、SDGsに貢献する事業に興味があり、ESG投資をしていただける投資家を広く募集しております。
私たちは、OPTの高付加価値の木質系製品技術の研究開発によって、用途により強度や加工方法の異なるOPT木質系製品をつくり、それをマレーシアの木材加工会社に伝承することはできますが、量産した経験はありません。
そこで、木質系製品の量産技術がある企業様で、現地で量産技術支援を行っていただける企業様を募集しております。
OPTを芯材に、スギやアカシアなどの植林材を表面材としたOPT複合材は木材の風合いを損なわない天然木に代わる素材です。
そこで、木質系製品を使用したこれらの製品制作や販売に興味がある企業様を募集しております。
OPT木質系製品以外にも脱プラスチック推進原料や家畜の餌、きのこ栽培に使用する菌床など、様々な用途に利用可能です。
OPT複合材は石油化学素材を使用しない地球環境に優しい木質系製品ですが、施設に施工する場合は鉄やネジなどの金属部品を利用して施工を行うしかありません。
私たちは、施工を含めすべての工程を「自然由来の資源だけで完結する」ことを目指しております。
そこで、天然資源を利用して施工を行う企業様を募集しております。